読んでもすぐ忘れる

本を読んでも、内容をすぐ忘れてしまいます。子どもを産んでから、ますますひどくなりました。読んだ記録とその時の気持ちの記録。

ぎょらん

『52ヘルツのくじらたち』の作者さん

町田そのこさんが本屋大賞を受賞!

 

結局、全部のノミネート作品を

読むことはできなかったけど

くじら大好きだったので

純粋に嬉しかった。

 

 

すごく好きなお話のテンポと

雰囲気だったので

 

別の本も読んでみようと

『ぎょらん』を手に

取ってみたんだけども

 

 

これにて、

好きな作家に

町田そのこさんが

追加されました。

 

 

もっと早く知りたかった!

の気持ちから始まり、

 

この人の作品が

まだたくさん読める!

の気持ちが続くという

忙しさ。

 

好きな作家さんの

お話を読めることは

幸せなのでね…

 

 

ぎょらんは、

正直に言えば

表紙がちょっと気持ち悪くて

くじら繋がりじゃなかったら

きっと手に取らなかった本だ。

 

 

題名も『ぎょらん』でしょ。

なんか、なんの話よ…これ…って

表紙買いはしなかったと思う、

 

 

でも読み終われば

この表紙で内容的には

絶対に間違いなくて

 

本を手に取って貰うのって

難しいな…とも思う。

 

 

 

さて。内容のお話。

 

ぎょらん、

それは死者の願いが

小さな紅い珠となって残ったもの。

それを食べると死んだ人の想いを

見ることができる。

 

そのぎょらんに

関わった人々に纏わる

6編の連作短編集。

 

 

死者の願いというからには

いいことも、わるいこともあって

それによって苦しむ人、

救われた人が出てくる。

 

 

 

6編からなる話なんだけど

どのお話が好きかと言われると

とても悩む。

 

 

どのお話も

死と向き合うことの

苦しさが描かれていて

読んでいて切なくなることが

多々あった。

 

 

人は死ぬ。

カウントダウンしながら

迎える死もあれば

突然やってくる死もある。

 

 

 

どの死も

受け止め、受け入れ、

その先を見つめる痛さが

あって

 

 

それがわりと

静かに描かれている。

 

 

そこに散りばめられた

ぎょらんのエッセンスが

謎を呼び

 

どんどん

先へ読ませる

力になっていた気がする。

 

 

ぎょらんとは何なのか?

最後に見えてくる光を

大切にしたくなる本だった。

 

 

町田そのこ先生の作品は

そんなにまだたくさんはないので

全部読みます。

 

 

絶対に。